法要は、日取りを決めることよりも、決めたあとに連絡することのほうが手間が かかります。そして連絡が行き届かないことが、あとあとまで残るわだかまりに なります。
日取りの数え方
命日を一日目として数えます。
- 初七日 七日目。近年は葬儀当日に繰り上げて行うことがほとんどです。
- 四十九日(七七日) 四十九日目。忌明けとされ、多くの場合ここで納骨します。
- 百箇日 百日目。省略されることも増えました。
- 一周忌 満一年。
- 三回忌 満二年。ここから数え方が変わります。
- 七回忌 満六年。以降、十三回忌、十七回忌と続きます。
三回忌以降は「数え」になるため、一年ずれます。ここで間違えるご家族が とても多く、案内を出したあとに気づくと訂正がやっかいです。
決める順番
一、菩提寺に連絡する。 僧侶の予定がいちばん動きません。候補日を二つか 三つ持って相談してください。
二、場所を決める。 自宅、寺院、霊園の法要室、あるいは会食会場。 納骨を同日に行うなら、墓地の管理者にも連絡が要ります。
三、誰を呼ぶか決める。 四十九日までは親族中心、一周忌以降は 少しずつ狭めていくのが一般的です。ただし「一般的」よりも、そのご家族の 実情のほうが優先されます。
四、案内を出す。 一か月前が目安。返信をもらう形にしてください—— 会食と引き出物の数が、ここで決まります。
五、会食と引き出物を手配する。 引き出物は二千〜五千円程度、 消えものが選ばれます。
遠方の親族への案内
いまいちばん変わってきているのがここです。
親族が全国に散り、高齢になり、法要のたびに来ていただくのが現実的では なくなっています。それでも「呼ばれなかった」ことは覚えられます。
ですから、来られるかどうかと、知らせるかどうかは分けて考えてください。 来られない方にも案内は出す。そのうえで「無理をなさらないでください」と 書き添える。この一文があるかないかで、受け取る側の気持ちがまったく違います。
当日の写真を、あとで送るのも喜ばれます。祭壇、集まった顔ぶれ、お墓。 来られなかった方にとって、それが唯一その日に触れる手立てになります。
回を重ねるほど、記録が要る
一周忌には二十人が集まり、七回忌には五人になります。これは薄情なのでは なく、ふつうのことです。
そして回を重ねるほど、若い世代は「この人はどういう人だったのか」を 知らないまま座ることになります。写真も、話も、知っている人の頭のなかに しかないからです。
法要のたびに少しずつ聞き取って、どこかにまとめておくと、十三回忌のころに まったく違う時間になります。故人を知らない孫が、その日はじめて その人に会える場所ができます。


